ふるさと納税の仕組みを利用して災害寄付ができるのをご存知ですか?
台風などの自然災害で被害を受けた自治体では、災害支援の寄付を募集しています。寄付をする仕組みは色々ありますが、そのうちの1つにふるさと納税を利用する方法があります。自分が支援したい自治体を選び、ふるさと納税サイトから申し込みをすることで寄付ができる仕組みです。
この記事では、現在ふるさと納税でできる災害支援、支援を受け付けている自治体についてまとめてご紹介します。
目次
ふるさと納税でできる災害支援とは?
ふるさと納税は、自分が選んだ自治体に寄付ができる制度です。
通常のふるさと納税ではほしい返礼品を選んで寄付の申し込みをしますが、災害支援の場合は返礼品をもらわず、その全額を寄付にあてます。ふるさと納税サイトで特設サイトなどが用意されており、そこから通常の寄付と同様に手続きをすることができます。
ふるさと納税で災害支援をする3つのメリット
災害支援の寄付は、様々な団体が募集をしています。メディアで義援金募集を呼びかけているのを見たことがある人も少なくないでしょう。では、それらの団体ではなくふるさと納税を利用しての寄付にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
1.寄付金額が税金から控除される
ふるさと納税は、寄付をした金額のうち2,000円を超える金額分が税金から控除される仕組みになっていす。
ふるさと納税以外の方法で寄付を行った場合も税金から控除される制度はありますが、集めている団体や内容によっては対象外になる場合があります。また、寄付限度額の範囲内の金額を寄付する場合は、ふるさと納税を利用する方が控除額が大きい場合が多いというメリットがあります。
2.自治体や使いみちを指定して直接寄付できる
一般的な災害支援の寄付では、寄付を募っている団体がいったんお金を集め、その団体から自治体に寄付をしています。複数の自治体が対象になっている場合は、団体の判断で各自治体に配分されます。
一方ふるさと納税の災害支援の場合は、自分が支援したい自治体を指定して直接寄付できるというメリットがあります。使いみちを指定して募集している場合は、自分が支援したい使いみちに限定して寄付をすることも可能です。
3.安心して寄付できる
災害支援の寄付をする際に、自分のお金が本当に被災地に届くのか、いつ届くのかと不安になることはありませんか?
その点、ふるさと納税を利用すれば寄付金が確実に自治体に届きます。ふるさと納税の仕組み上、その証明も手元に届くため、安心して申し込むことができるのではないでしょうか。なお、自治体が甚大な被害を受けている場合に、近隣の自治体が代理で寄付受付や事務手続きを行っている場合があります。この場合でも、寄付金は被災地に間違いなく届く仕組みになっています。
【随時更新】ふるさと納税でできる災害支援の内容
では、実際にふるさと納税でどのような災害支援を行えるのでしょうか。現在ふるさと納税サイトで募集している災害支援の内容をご紹介します。(2022年1月現在の情報です)
令和3年足利市 山林火災 災害応援寄附金(返礼品はございません)
令和3年2月21日に発生した山林火災に対する消火活動にかかる経費や被害を受けたハイキングコースの復旧にかかる費用などに活用されます。寄付金額1,000円~寄付できます。(返礼品はありません)
令和3年東北福島県沖地震
令和3年2月に起きた東北福島県沖地震の災害支援の受付が開始されました。各ふるさと納税サイトでは、次のような自治体への災害支援を受け付けています。
福島県福島市
福島県桑折町
福島県伊達市
ほか多数の自治体で寄付を受け付けています。詳細は以下のページでご確認いただけます。
令和2年台風10号
今までに経験したことが無い記録的な暴風や高波、高潮、大雨になるおそれがあるとされた台風10号。各ふるさと納税サイトでは、次のような自治体への災害支援を受け付けています。
長崎県五島市
長崎県壱岐市
佐賀県伊万里市
鹿児島県枕崎市
ほか多数の自治体で寄付を受け付けています。詳細は以下のページでご確認いただけます。
令和2年7月豪雨
令和2年7月の豪雨では、球磨川などの堤防決壊により九州各地が浸水被害に遭いました。各ふるさと納税サイトでは、次のような自治体への災害支援を受け付けています。
熊本県
熊本県球磨村
熊本県人吉市
熊本県水俣市
大分県日田市
岐阜県下呂市 ほか多数の自治体で寄付を受け付けています。詳細は以下のページでご確認いただけます。
令和元年台風19号
日本全国に甚大な被害をもたらした令和元年台風19号。現在も多くの自治体が復興に取り組んでいます。各ふるさと納税サイトでは、次のような自治体への災害支援を受け付けています。
福島県
宮城県
長野県
岩手県宮古市
群馬県下仁田町
神奈川県箱根町 ほか多数の自治体で寄付を受け付けています。詳細は以下のページでご確認いただけます。
令和元年台風15号
令和元年の台風15号は、房総半島で建物の損壊や長期間にわたる停電といった被害をもたらしました。各ふるさと納税サイトでは、次のような自治体への災害支援を受け付けています。
千葉県館山市
千葉県南房総市
千葉県鋸南町
千葉県鴨川市 ほか多数の自治体で寄付を受け付けています。詳細は以下のページでご確認いただけます。
代理寄付を行っている自治体があること知ってますか?
被災地に代わって「代理寄付」を行っている自治体があることをご存知でしょうか?
被災地の事務負担軽減や、迅速な対応を目的に、被災自治体に代わって寄付を受付けてくれるのが「代理寄付」です。現在は茨城県境町や大阪府泉佐野市、神奈川県鎌倉市などが代理寄付を行っております。
代理寄付を受付している自治体も併せてチェックしたいですね。
ふるさと納税を行う前に3点をチェック!
「寄付する自治体も決まったし、お礼の品のいくらも選んだし、さっそくふるさと納税を申し込むぞ!」と思った方。ちょっとお待ちください!
自治体に申し込みをする前に次の3点を確認しておきましょう。
【その1】年収や家族構成によって寄付上限金額が決まっています
「ふるさと納税がお得なら、たくさん寄付したい!」と思う方もいるかもしれません。しかし、ふるさと納税で寄付できる金額は、あなたの年収や家族構成などによって決まってきます。というのも、ふるさと納税はご自身が納めた税金の一部が控除されて戻ってくるという仕組みだからです。所得によって納める税金の金額が決まるように、ふるさと納税の控除金額もその税金に比例して上限が決まります。
たとえば、年収400万円の独身者または共働きの人は43,000円まで寄付が可能で、自己負担2,000円を引いた41,000円が、翌年に所得税と住民税から還付・控除されます。年収700万円の夫婦(配偶者控除あり)なら、控除上限金額は85,000円です。
控除限度額は「ふるさとチョイス 還付・控除限度額計算シミュレーション」や「さとふる限度額計算ページ」から調べることができます。
【その2】ふるさと納税の申込開始は1月1日から、期限は12月31日まで
ふるさと納税の申込自体は一年中いつでも可能です。ただし、1月1日~12月31日の間に寄付した金額から所得税・住民税が還付・控除されますので、税金控除を考えている方は毎年12月31日までに寄付申込を済ませる必要があります。
また、ワンストップ特例制度を利用する方は、2022年1月10日までに各自治体へ申請書を送付してください。
【その3】寄付しただけでは税金は控除されません
ふるさと納税で寄付を申し込んで終わりではありません。年度末に確定申告をして税金控除を申請します。
適用条件を満たせば確定申告の代わりに「ワンストップ特例制度」が利用できます。寄付時に「申請書を希望する」旨の項目にチェックを入れると、後日、自治体から申請書が送られてきます。必要事項を記入し、2022年1月10日までに各自治体へ申請書を送付するだけですので、手続きは簡単です。
<ワンストップ特例制度の適用条件>
- 確定申告をする必要のない給与所得者等であること
自営業の方や年収2,000万円を超える所得者、医療費控除等で確定申告が必要な場合は、確定申告で寄付金控除を申請してください。 - 1年間の寄付先が5自治体以内であること
1つの自治体に複数回寄付をしても、1自治体としてカウントされます。 - 自治体へ申請書を郵送すること
1つの自治体に複数回寄付した場合は、寄付した回数分の申請書を提出してください。
まとめ
ふるさと納税でできる災害支援について、その仕組みや現在受付中の自治体をご紹介しました。台風など災害の被災地への支援で、復興の手助けをしてみませんか?ふるさと納税での災害支援に興味があるという方は、ぜひふるさと納税サイトでチェックしてみてください。あなたの支援が、被災地にとって大きな手助けになるでしょう。
おすすめ記事
⇒ 「ふるさとチョイス」の評判や口コミは?使い方やメリットを徹底解説
⇒ 「さとふる」の特徴や評判は?メリットやキャンペーン情報を徹底解説
⇒ 「ふるさとプレミアム」の特徴や評判は?メリットなどを徹底解説!
⇒ 「ふるなび」の特徴や評判は?メリットやキャンペーン情報を徹底解説
ふるさと納税専門家エリ
最新記事 by ふるさと納税専門家エリ (全て見る)
- 福島県磐梯町のふるさと納税のご紹介 - 2024年2月21日
- 山形県鶴岡市のふるさと納税のご紹介 - 2023年9月12日
- 宮崎県小林市のふるさと納税のご紹介 - 2023年8月24日
- 佐賀県鹿島市のふるさと納税のご紹介 - 2023年8月9日
- 三重県多気町のふるさと納税のご紹介 - 2023年7月25日