「ふるさと納税」と「住宅ローン控除」。
どちらもぜひ利用したい控除ですが、場合によっては控除額が減ってしまうリスクがあります。
そこでこの記事では、なぜふるさと納税と住宅ローン控除の併用時に注意が必要なのか、損をしないためにどうすべきかという疑問について解説します。
制度を賢く利用して、無理なくお得に税控除を叶えましょう。
目次
ふるさと納税返礼品の還元率ランキングTOP20
「ふるさと納税をお得に活用したい」という方は、返礼品の「還元率」に要注目です。
ふるさと納税の返礼品は、「お得さの度合い」がそれぞれ異なります。
「お得な返礼品」を探す場合に目安となるのが「還元率」です。
「還元率」とは寄付金額に対する返礼品の市場価格の割合のことで、ふるさと納税返礼品の「お得さの度合い」の指標とされています。
以下の計算式で算出され、還元率が高いほど、お得な返礼品だと言えます。
ここでは、主要ふるさと納税ポータルサイトで提供されている全返礼品の還元率ランキングを公開します。
ポータルサイト別でも表示できるので、好きなポータルサイトがある方はプルダウンメニュー「ポータルサイトを絞る」からポータルサイトを選んでご覧ください。
住宅ローン控除とは?仕組みをわかりやすく解説
住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)とは、住宅の購入や増改築のために住宅ローンを利用している方が、一定の条件を満たすことで受けられる「税額控除」の仕組みです。
簡単に言うと、「納めるべき税金を、住宅ローンの残高に応じて減らしてもらえる制度」のこと。
「本来支払うべき所得税」から直接差し引かれるため、節税効果を実感しやすいのが特徴です。
控除額の計算式
控除される金額は、以下の計算式で決まります。
控除額 = 年末時点の住宅ローン残高 × 1%
※控除しきれない場合は、住民税からも一部控除されます(上限あり)。
押さえておきたい適用期間と手続き
この制度は基本的に10年間適用されます。手続きの流れは、以下の通りです。
1年目: 自身で確定申告が必要
2年目以降: 勤務先での年末調整で手続きが完了
一度手続きをしてしまえば、2年目からは会社にお任せできるため、非常に利便性の高い制度といえます。
ふるさと納税と住宅ローン控除の併用、ここが注意点!
ふるさと納税の控除と住宅ローン控除は併用が可能ですが、ふるさと納税の控除申請の方法(確定申告またはワンストップ特例)によって控除の仕組みが異なるため、正しく理解しておく必要があります。
それぞれの違いを「所得控除」と「税額控除」という視点で整理してみましょう。
1. ふるさと納税で「確定申告」をする場合(所得控除)
確定申告を行うと、ふるさと納税の寄付金額は「所得控除」として扱われます。
「所得控除」とは、課税される前の「所得金額」から寄付金を差し引く仕組みです。
計算の仕組み: (所得金額 - 所得控除)× 税率 = 所得税額
ポイント: 所得金額そのものが小さくなるため、結果として所得税と住民税の額が減る
2. ワンストップ特例制度を利用する場合(税額控除)
ワンストップ特例制度を利用すると、ふるさと納税の寄付金額は「税額控除」として扱われます。
「税額控除」とは、算出された「税額」から、直接金額を差し引く仕組みです。
そしてワンストップ特例では、確定申告で所得税から引かれるはずのふるさと納税控除分も住民税からまとめて差し引かれます。
つまり、ふるさと納税の控除の全額が住民税からの控除として処理されます。
計算の仕組み: 所得税額 - 税額控除(住宅ローン控除など)= 納税額
ポイント:住宅ローン控除もこの「税額控除」に該当するため、同じ枠組みの中で計算される
ふるさと納税と住宅ローン控除を併用する際の注意点
住宅ローン控除とふるさと納税を併用する際、知っておくべきポイントは「住民税から住宅ローン控除を差し引ける額には、上限が決められている」ということです。
住宅ローン控除の仕組みでは、「所得税で控除しきれなかった分」を住民税から差し引きます。
しかし住民税から差し引ける額には「前年所得の5%(上限97,500円)」という制限があります。
併用時の問題点
確定申告でふるさと納税と住宅ローンの両方の控除を申請すると、ふるさと納税の寄付金額が「所得控除」となるため、所得税そのものの額が減ります。
この影響により、「所得税から差し引ける住宅ローン控除額」が減ることになります。
住宅ローン控除額が所得税から引ききれない場合は、引ききれない分が「住民税からの控除」に回ります。
所得控除で「所得税そのものの額」が減るほど、住宅ローン控除額の「住民税からの控除」に回る額が増えます。
しかし、増えたら増えた分だけ住民税から控除できるのではありません。
「住民税からの控除」に回る額が住民税の控除上限額「97,500円」を超える場合は、住宅ローン控除が「引ききれずに消滅」してしまうことになってしまいます。
ワンストップ特例のメリット
ふるさと納税の控除申請をワンストップ特例制度で行えば、ふるさと納税の控除は「税額控除」となるため、所得税の額そのものが減ることはありません。
このため所得税からの住宅ローン控除額が減ることがないので、住民税からの住宅ローン控除が上限額を超える可能性が減る、または超えても超過額が小さくなるでしょう。
このためふるさと納税と住宅ローン控除を併用する場合、ふるさと納税の控除申請はワンストップ特例制度を利用するのがおすすめです。
ワンストップ特例制度を使う場合の注意点
ワンストップ特例制度は、利用に条件があります。ワンストップ特例制度の利用条件に当てはまらない場合は、確定申告を行う必要があります。
ワンストップ特例が使える方: 会社員など、確定申告が不要な方
確定申告が必要な方: 個人事業主の方や、医療費控除などを併用する方
寄付の前に控除上限額を確認しよう
ふるさと納税と住宅ローンの控除が干渉してしまい、受けられるはずだった控除が満額受けられなくなることは、寄付の前にふるさと納税の控除上限額を試算しておき、控除上限額の範囲内で寄付をすることで避けられます。
ふるさと納税ポータルサイトが提供している「シミュレーター」を使えば、住宅ローン控除の額も考慮した「ふるさと納税の控除上限額」を試算することができます。
以下の記事で説明していますので、ぜひ参考にしてください。
ふるさと納税を行う前に3点を確認
「寄付する自治体も決まったし、お礼の品も選んだし、さっそくふるさと納税を申し込もう!」と思った方。ちょっとお待ちください!自治体に申し込みをする前に次の3点を確認しておきましょう。
【その1】年収や家族構成によって寄付上限金額が決まっています
「ふるさと納税がお得なら、たくさん寄付したい!」と思う方もいるかもしれません。しかし、ふるさと納税で寄付できる金額は、あなたの年収や家族構成などによって決まってきます。
というのも、ふるさと納税はご自身が納めた税金の一部が控除されて戻ってくるという仕組みだからです。所得によって納める税金の金額が決まるように、ふるさと納税の控除金額もその税金に比例して上限が決まります。
たとえば、年収400万円の独身者または共働きの人は43,000円まで寄付が可能で、自己負担2,000円を引いた41,000円が、翌年に所得税と住民税から還付・控除されます。年収700万円の夫婦(配偶者控除あり)なら、控除上限金額は85,000円です。
控除限度額は「ふるさとチョイス 還付・控除限度額計算シミュレーション」から調べることができます。
【その2】ふるさと納税の申込期限は12月31日まで
ふるさと納税の申込自体は一年中いつでも可能です。ただし、1月1日~12月31日の間に寄付した金額から所得税・住民税が還付・控除されますので、税金控除を考えている方は毎年12月31日までに寄付申込を済ませる必要があります。
また、ワンストップ特例制度を利用する方は、翌年1月10日までに各自治体へ申請書を送付してください。
【その3】寄付しただけでは税金は控除されません
ふるさと納税で寄付を申し込んで終わりではありません。年度末に確定申告をして税金控除を申請します。
適用条件を満たせば確定申告の代わりに「ワンストップ特例制度」が利用できます。寄付時に「申請書を希望する」旨の項目にチェックを入れると、後日、自治体から申請書が送られてきます。必要事項を記入し、翌年の1月10日までに各自治体へ申請書を送付するだけですので、手続きは簡単です。
- 確定申告をする必要のない給与所得者等であること 自営業の方や年収2,000万円を超える所得者、医療費控除等で確定申告が必要な場合は、確定申告で寄付金控除を申請してください。
- 1年間の寄付先が5自治体以内であること 1つの自治体に複数回寄付をしても、1自治体としてカウントされます。
- 自治体へ申請書を郵送すること 1つの自治体に複数回寄付した場合は、寄付した回数分の申請書を提出してください。
まとめ
ふるさと納税と住宅ローン控除について解説しました。
ふるさと納税と住宅ローン控除は併用することができます。ただし、ふるさと納税で確定申告をすると住宅ローン控除額が少なくなってしまう可能性があるため、可能であればワンストップ特例制度を利用するのがおすすめです。
ワンストップ特例制度が利用できなくても、寄付前にふるさと納税の控除上限額を試算して、控除上限額の範囲内で寄付をすることで損を防ぐことができます。
ぜひ、ふるさと納税と住宅ローンの両方の控除を存分に活用してくださいね。
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ふるさと納税専門家エリ
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